出口課税たる相続税
法人の運営に絡む税金はさまざまあります。メインとなるのは、
- 法人税(法人住民税と事業税を含む)
- 消費税
- 所得税(給料や役員への地代など)
といった税目で、相続税や贈与税は特殊な税目ととらえられがちです。
ただし普段は上記の三税目をカバーすれば足りるとしても、最終的な出口課税として相続税が待っています。
税理士の中には相続業務を受任しない方もいらっしゃいますが、法人の顧問先でも相続は避けられない課題です。
相続税の申告だけならほかの税理士に外注することで対処できます。しかし相続は起こってから対処しても、出来ることがものすごく限られてきます。
相続をやらない税理士の方の中には密かにこの点を不安視している方も多いのではないでしょうか。
法人メイン税理士のための同族株式入門セミナー
では相続やらない法人メイン税理士が、法人の顧問先に対してどのようなケアをしていけば良いのか?
それらを明快にまとめてくれたセミナーに先日出席しました。
それが「法人メイン税理士のための同族株式入門セミナー」と銘打った、愛知の植村豪税理士のセミナーです。
相続税の受任をしなくても、法人を顧問する上でこれだけは知っておきたいという知識を系統立てて説明してくれました。
私自身は相続業務を積極的に受けているのですが、ひとりで運営しているとつい思い込みから落とし穴にはまりかねません。同業の方のやり方や考え方を聞くことで、ヒントをもらったりひとりよがりになるのを防ぐこともできます。
そう考えての今回のセミナー参加でした。
題名の通り、株式についての話が主な内容ですが、中小企業のオーナー社長の悩みどころと言えばやはり自己株の承継です。
法人の顧問として最低限の知識がなければ本当の顧問とは言えないのではないでしょうか。
その点植村さんのセミナーは、複雑なスキームや制度をただ説明するだけのセミナーではなく、豊富な実務経験に基づいた、今すぐ実行できる実践的な内容のお話でした。
ただ知識を説明するのではなく、なぜその知識が必要なのかを説明してくれました。
出席した感想
植村さんとは過去2回、共催という形でセミナーをさせてもらいました。
そのときは「法人メイン税理士のための相続セミナー」という題で、株式に関わらず相続全般について話するものでした。
法人メイン税理士を相手に相続の話をすることだけが決まっていましたが、何をどのくらい話せばよいのか全くの手探り状態で、ビデオ会議による打ち合わせを重ねて詰めていきました。
今回セミナーに出席してみて、法人メイン税理士というターゲットに対し、話すべき論点がより明確になり、より刺さる内容になっていたと感じました。さらにブラッシュアップされたイメージです。
実務上気をつけるべき論点も盛り込まれ、相続に不安のある税理士の方は一聴の価値があると思います。
今後の開催予定はわかりませんが、リクエストしたら受けつけてくれるかも?!