相続した不動産や株を売却すると税金が安くなる特例

相続した財産を売却すると、譲渡所得税が安くなる特例があります。

どういう制度?

親から土地や建物、株などを相続して、相続税を支払ったとします。
その後、それらの財産をすぐに売ってしまったら・・・

今度は譲渡所得税を払わなければなりません。

相続税を支払うために遺産を売ったのに、今度は所得税がかけられてしまうと税の負担が重くなります。

こういった負担を調整するため、所得税を軽減する規定が設けられています。

それが「相続財産を取得した場合の取得費の特例」の制度です。

「相続税の取得費加算」と呼ばれています。

どのように軽減される?

譲渡税は、売った金額と引き継いだ金額の差額に対してかかってきます。 ピンクの部分が譲渡税の対象です。

 

ここで、真ん中の「引き継いだ金額」には注意が必要です。

引き継いだ金額は、相続の時に「自分が取得した金額」ではありません。もともと「親が取得した金額」です。ですから相続税評価額は使いません。

 

「引き継いだ金額」が大きいほど、譲渡税の負担は少なくなります。特例を使うと、「引き継いだ金額」への上乗せができます。上乗せできる金額は、相続税の一部です。

 

計算方法

上乗せできる金額の計算は、その人が払った相続税のうち、譲渡した財産に見合う金額です。(分母は債務控除前の金額です。)

適用を受けることができる人

相続税を支払った人で、相続した財産の一部を3年以内に譲渡した人が適用を受けられます。

 

売却代金から相続税の一部を差し引くという規定ですから、相続税を支払ったというのが前提です。

3年以内というのは具体的に
相続開始があった日の翌日から相続税の申告期限の翌日以後3年を経過する日まで
と定められています。

相続の申告期限は原則的に、死亡から10カ月です(例外もあり)。死亡してから3年10カ月以内に譲渡すれば適用可能とイメージして下さい。

例えば2018年1月27日に死亡したなら、相続税の申告期限は10カ月後の2018年11月27日。

その翌日から3年を経過する日=2021年11月27日までに譲渡すればよいということになります。

書類の書き方

この特例を受けるためには確定申告書に一定の書対を添付する必要があります。

「相続財産の取得費に加算される相続税額の計算明細書」には、相続税申告書から転記していきます。

 
より詳細な情報は国税庁のページをご参照下さい。
 
 

適用を受けることができる財産 

この規定は相続財産なら何でも可能というわけではありません。

譲渡所得の特例ですから、「譲渡所得の起因となる資産」が対象です。

例えば土地、建物、株式、宝石や貴金属などですね。

 
対象とならないのは、棚卸資産(お店の商品)であるとか、山林などです。

これらを売却するとそれぞれ事業所得、山林所得となりますから、譲渡所得の特例は使うことはできませんのでご注意下さい。

 

あとがき

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