イスラムを理解するためには旧約聖書までさかのぼるべし

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とかく日本人にはなじみのないイスラム教。
元をたどっていくとユダヤ教に通じます。

日本人は宗教オンチと言われますが、グローバル化の中、思わぬ落とし穴にはまらぬよう最低限の知識は必要だと考えます。

 

実はすべて同じ神を信仰する

ユダヤ教、キリスト教、イスラム教はすべて一神教であり、元を正せば同じ神を信仰しています。

一神教とは文字通り唯一神であり、日本の八百万(やおよろず)の神や、ギリシヤ神話の神とは全く異質のものですね。旧約ではヤハウェと呼ばれ、イスラム教ではアッラーです。

出発点は旧約聖書です。ノアの箱舟やバベルの塔のあれですね。ユダヤ教徒の聖典であり、そこから派生したのがキリスト教(新約)、そしてイスラム教です。

旧約、新約の”約”は契約の約です。神との契約です。”訳”ではありません。

 

イスラム教ざっくり

イスラム教はムハンマドが洞穴で天使ガブリエルの天啓を受けたのが始まりです。
ムハンマドは既存のユダヤ教とキリスト教を批判し、論争を繰り返していたそうです。
その天啓や論争を編纂したものがコーランで、アラビア語以外のものは正式なものとは認められていません。

後年、ムハンマドの後継者に関する意見の違いから、スンニ派とシーア派に分かれました。

スンニ派が圧倒的多数です。シーア派の中心はおもにイランです。イランはもとはペルシャであり、アラブとは違うといった意識があるようです。また、ペルシャ地方にはもともとゾロアスター教といった、地域に根ざした宗教があり、それらとの融合もあるようです。

 

身近にわかりやすく学ぶ

一神教を日本人でも身近に感じるように書かれた小説です。面白いです。ぐいぐい引き込まれます。一神教について知りたいならまず読むべき本ですね。

 

文庫で8巻あり、4巻までが旧約、5巻からが新約のお話です。
2巻のヨセフの話にはけっこうグッときました。
旧約ではアブラハム→イサク→ヤコブ→ヨセフの流れを押さえましょう。私は頭文字をとって”あ、いやよ”と憶えています(^^)

 

異質なものを知ることで己を知る

想像ですが、これらの信徒の人達は、我々日本人が考えているより宗教そのものが生活の一部になっているのでしょうね。宗教が特別でもあり、特別でもない感覚・・・

翻って日本人。
神社に初詣に行き、クリスマスを祝い、仏式で葬式・・・それはいいとして、堂々と”無宗教”を標榜する方もたまにいらっしゃいますが、日本人ってどのような目で見られているのでしょう。異教徒の考え方を知ることで日本人の立ち位置と処し方が学べると思うのですが。