土地の相続税評価・倍率地域でも煩雑な場合がある

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土地の相続税評価額の計算方法は二通り。
路線価方式と倍率方式です。倍率方式は基本的に、

固定資産税評価額×倍率

で計算されます。非常にシンプルです。
ところが、場合によっては煩雑な計算をしなければなりません。

 

市街化区域内の農地、山林に注意

基本的に市街化調整区域(いわゆる”調整区域”)の土地は倍率方式で計算されることがほとんどです。

シンプルな計算式でOKなのです。

注意すべきは市街化区域内の農地や山林です。

これらは相続税の世界では「市街地農地」「市街地山林」と定義づけられます。

倍率表には「比準」とか「市比準」と記されています。

この表示があると、倍率を乗ずる計算方法は使えず、付近の宅地の価額に比準して評価せねばなりません。

これを「宅地比準方式」といいます。

 

まず区域区分を知るべし

調整区域か市街化区域かは、市町村に問い合わせればわかります。

ウェブサイトでも地図が公表されているところが多いです(細かくて見にくいのですが)。

自分の住む松阪市の場合、地図を販売していますので一部事務所に備えています。

これを見れば目的の土地の区域区分がわかります。

 

区域区分とは何なのか

都市計画法により日本の国土は、
① 都市計画区域
② 準都市計画区域
③ ①②以外の区域
に大別されます。

さらに①の中で、
市街化区域と市街化調整区域に分かれます。これがいわゆる”線引き”です。

市街化区域とは
①既に市街地を形成している区域
②おおむね10年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域

市街化調整区域とは
市街化を抑制すべき区域

と都市計画法に定義されています。

ざっくりと
市街化区域=街
調整区域=農地や山林だけ、または農地と住宅が混在するような地域
をイメージして下さい。

日本の国土につき、無秩序な市街化を防止するとともに、計画的な市街化を図るためのものです。

 

宅地比準方式の計算方法

宅地比準方式が指定されている場合、倍率地域であるにもかかわらず、路線価と同じように計算しなければなりません。これが面倒くさいのです。

まず「固定資産税路線価×宅地の評価倍率」に各種補正をかけ、さらに宅地造成費を控除します。

用いる路線価は相続税路線価ではなく固定資産税路線価です。
まずこれを市町村の役所に確認します(ネットでも確認可能→全国地価マップ)。

造成費を計算するためには、たとえば田んぼなら道路からの深さを測ったり、どのように道路付けをするのが自然かを考えて付近の道路からの距離を測ったりする必要があります。

山林の場合は傾斜度によって造成費が異なりますので、何らかの方法によって傾斜度を測定しなければなりません(ネット上の地図により標高差を調べて計算するなど)。造成費を控除してマイナスになる場合は近隣の純山林に比準して評価することになっていますので、今度は近隣の純山林の価額を調べねばなりません。

とこのように、倍率だからカンタン、とたかをくくってしまうとエライ目にあいます。

このあたりの話は実務的なことであり、税理士試験では問われないでしょうから、受験生の方にとっては興味深い話なのかな、と思うのですが。

 

 

◆◆あとがき◆◆

大阪在住時、毎週欠かさず見ていたブラックマヨネーズの「ウラマヨ」が最近東海地区でも放送され始めうれしい限りです。
ただ、吉本新喜劇の放送のウラなので、断腸の思いでどちらかを切り捨てねばなりません。
苦渋の選択です。
いや、録画してまでは見ないのですが。