不動産についてざっくり学ぶおすすめ本

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相続やるなら不動産を学んでおこう

相続業務に携わるために無視できないのは、不動産についての知識である。ざっくりでもいいのでひととおり学んでおきたい。

相続税の本を読めば不動産の”評価”についての知識は学ぶことができる。
しかし実際には税法(+財産評価通達)の知識だけで不動産の評価をするのは苦しい。

税法の前提にある法令

税法は他の法令を前提として成り立っている部分が多く、不動産評価に関して特に密接なものは、
・都市計画法
・建築基準法
・農地法
 あたり。

もちろん不動産に関する法令はこれだけではないが、税理士としてまずは上記の三つの法令を押さえておきたい。

税法がこれらの法令を前提にしているので、どうしても避けて通ることができない。
土地の評価は机上でできるものではなく、現地を見たり、役所への聴き取り調査が欠かせない。
もし役所へ聴き取り調査にいくとして、こちら側に基本的な知識がなければ適切な質問もできないし、役所側の説明を聞いても意味不明となる恐れがある。 
役所側も基礎の基礎から手取り足取り教えてはくれないだろう。 

やはり基本的なことは自分で身につけておく必要がある。
そのためにはいやーな”勉強”をしなければならないのであるが、 これらの法令を隈なく学ぶ必要はなく、概要を把握した上で必要なところだけをかいつまんで見ておけばいいと思う。

おすすめの本

何でもそうなのだが、新しいことを学ぶとき、いきなり難しい本を読むとイヤになる。
最初はやる気満々で、よーし頭から読むぞー!と思っても15ページぐらいで挫折するのがオチである。

ロングセラーの基本書、金子宏著「租税法」 も途中で投げ出した(分厚すぎる)。
賢そうに見せようとして、デカルトの「方法序説」や西田幾多郎の「善の研究」にもトライしたが苦痛以外の何物でもなかった。 

持論として、薄くて易しい本を何回か読んで、自分なりの地図を頭の中に作っておくとその後の理解が早いと思っている。

それを踏まえ、最初の一冊としておすすめなのはこの本。

著者の森田義男さんは不動産鑑定士・税理士であるが、キャリアのスタートは信託銀行の不動産部門だったそう。それを反映してか税理士の視点とは異なる内容となっている。
この本を入手したのは、某大手税理士法人の音声教材で森田さんの存在を知ったため。その語り口調は小気味よく、裁決事例への批判も痛快で、聴いていて飽きなかった。 
本書の語り口調も肉声そのままで読んでいて飽きない。 

本書は「金融マン」向けと謳っており(「マン」という呼称が時代的にどうかは別として)、前半に基礎的な事項、後半は契約や税といった不動産業向けの内容。税理士としてはまずは前半を読んでおけばよいかと思われる。

私が所有するのは2009年の第17版。初版が1993年なので長く読み継がれた名著と言えるのでは?
2017年時点では2015年版が最新のようだが、広大地評価が大幅に変わるため近々改訂があるかも知れない。

その後のステップ

もし、より深く不動産を学ぼうと思ったなら、宅建やFPに関する本がおすすめだ。
試験を受けるとなると、細かい規定や数字を覚えなければならないので一概に受験はおすすめしないが、参考書を備えておけば実務に重宝すると思う。
私も宅建のテキストはいまだに参照することが多い。
相続業務に携わるなら宅建取得がおすすめ | Mスタ!
 
まずはざっくり、その後必要に応じて詳細に学んでいこう。