近隣の純山林はどこを選ぶ?

相続財産の中に”市街地山林”がある場合、何かとやっかいです。

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市街地山林とは?

通常、山林は市街化調整区域にあることが多く、相続税評価としては固定資産税評価額に倍率をかけて終わり、という場合がほとんどです。

しかし、市街化区域にあるような山林「市街地山林」は計算方法が一気にややこしくなります。

まず国税庁のサイト掲載の評価倍率表を見ます。計算したい土地の地域と地目を参照し、「市比準」と記載があればややこしい計算をしなくてはなりません。

市街化区域、調整区域について、また計算方法については以前記事にしています。

 

簡単に言うと

路線価×補正率ー造成費用 で計算した単価に、地積を乗じて計算します。
山林の場合、造成費用の中に”傾斜度”というものを織り込むことができます。
例えば傾斜度が10度あれば1㎡あたり18,200円控除できてしまいます(三重県、平成28年分)。
路線価がこれより 低ければマイナスとなります。地方の市街地山林では元々の路線価も低く、マイナスになる場合が多いです。

マイナスとなった場合は”近隣の純山林の価格に比準して評価する”と通達に規定されています。

近隣の純山林とは?

では”近隣の純山林”とはどこのことを言うのか?

これははっきりとは規定されていません。所轄税務署によっては決められているところもあるようです。例えば、神奈川県内では厚木署の純山林が比準元であると、こちらの本にちらっと書かれています。

私の住む松阪税務署では特に定められていないようで、以前問い合わせたところ「任意に選んで下さい」といった旨の回答をいただきました。結局一番近い純山林を選び、市役所の税務課に固定資産税評価額の単価を尋ねました。固定資産税評価額×純山林の倍率で評価額を算出します。

結果、非常に低い価額での評価となります。

使いようのない土地

このような土地は代々受け継ぎながら、何も使いようのない土地であることが多いです。造成するにも多額の費用がかかり、譲渡もままなりませんし、寄付しようにも受け取ってもらえません。何もしなくても固定資産税だけが徴収されていきます。

相続対策、特に遺産分割に関してはそのようなことも考慮しておくべきでしょう。