商品を輸出したら消費税は還付されるか?〜必ずしもそうではありません

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輸出取引があると消費税が還付される”可能性”があります。
あくまで”可能性”であり、必ず還付されるわけではありません。

少々の輸出では還付されないと思っておいた方が良いでしょう。

ただし、還付されずとも納付する税額は減少します。

 

還付の前提条件

①消費税の課税事業者であり、本則課税であること(簡易課税を選択していないこと)

②仕入に係る税額が売上に係る税額より多いこと

 

②については
(イ)多額の設備投資をした
(ロ)多額の輸出をした
などが考えられます。

 

売上に係る消費税をそのまま納付するわけではない

消費税が還付される理由・・・

 

例1・納付額の計算のしくみ

年間の売上が1,000と仮定。
1,000に対する消費税80

仕入や経費が700と仮定。
700に対する消費税56

納める消費税 80−56=24

 

例2・多額の設備投資をした

年間の売上1,000、消費税80

年間の仕入と経費に設備投資を加えると1,200であった
仕入に対する消費税は96

納める消費税 80−96=△16 マイナスのため還付。

 

例3・輸出取引があった①

年間の売上1,000
うち国内売上500、消費税40
輸出売上500、消費税0

年間の仕入と経費 700、消費税56

納める消費税 (40+0)ー56=△16 マイナスのため還付

 

例4・輸出取引があった②

年間の売上1,000
うち国内売上800、消費税64
輸出売上200、消費税0

年間の仕入と経費 700、消費税56

納める消費税(64+0)ー56=8 マイナスではないため還付されません!

 

例3は売上に占める輸出の割合が50%です。多額の輸出があれば還付の可能性があります。
それに対し、例4では輸出が20%です。結果、還付とはなりませんが、例1と比べると納付額は少なくなりました。

還付されるかどうかは、売上と仕入の割合、輸出の割合によって変わってきます。
(輸出が50%あれば還付になるとは限りませんので留意して下さい)

少々輸出したところで、国内売上が多ければ還付はされないことがわかります。
輸出=即還付、ではないのです。

 

輸出免税の要件を満たせば売上に係る消費税が0となる

輸出といっても闇雲に海外に売ればいいというわけではありません。

要件が定められていますので注意して下さい。証明書や帳簿書類が必要です。

免税される輸出取引は?

 

毎月還付を受けるにはそれなりの犠牲が必要

この還付は、消費税の申告手続きの中で行われます。
すなわち、還付を受けるためには、輸出以外も含めたすべての消費税の計算を行い、税務署に申告書を提出する必要があります。

申告は通常年1回ですが、届け出により課税期間を3カ月ごと、1カ月ごとに短縮することができます。

極論を言えば毎月還付が受けられる可能性があります(当然、輸出が多額であるという前提で)。

ただしその場合、毎月消費税を計算し、申告書を作成して提出しなければなりません。
それにかかる手間、税理士への報酬等が発生しますから、十分考慮に入れる必要があります。

 

 

◆◆あとがき◆◆

昨日は中学高校の同級生と3人で会食。

大相撲十両の輝関が話題に。

2件目のショットバーのマスターが、メニューからの注文を全否定。
言われるがままにおすすめを注文。それもまた良し。